第125章

「そうだ、そうだ」ふいに思い出したことがあった。

「ちょっと私のオフィスまで来て。渡したいものがあるの」私はスティーブンに微笑みかけた。

「え、何ですか?」スティーブンはきょとんとしている。

「行けばわかるわ」

机の右側、上から二段目の引き出しを開け、上品な箱を取り出してスティーブンに手渡した。「はい」

「これ……何ですか?」スティーブンは完全に迷子の顔だ。

「開けて確かめて」私は笑った。

スティーブンはうなずき、箱を開けた。中には繊細なカフスボタンが一つ、そっと収まっている。小ぶりでも、かなりの値がすることくらい彼にもわかるだろう。

「エンバー、こんなの高すぎます。受け取れま...

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